【利用者の声1】アニマルレスキュー飛騨

モバイルスペイクリニックで高山市は変わりました!

岐阜県高山市の動物愛護団体アニマルレスキュー飛騨は、活動12年目となるボランティア団体です。

アニマルレスキュー飛騨
にじのはし高山診療所
にゃんLiving
はみんぐアニマル

活動開始して数年間は、外猫の不妊手術の必要性は認識しながらも、ほとんど行えませんでした。理由は主に以下のものが挙げられます。
・地域の動物病院では、手術予約を取るのに数カ月待ちの状態。
・外猫の手術は安全面、衛生面から対応していただけない。
・さくら猫手術チケットを使える病院が飛騨地域にない。

2018年から、県が行う地域猫無料手術の施策の利用を始めました。行政が行う施策なので、事務手続きは非常に煩雑です。承認を受けて手術をするまで、地域との交渉を繰り返し、説明会、複雑な書類作成に多くの時間を費やしました。承認を受けてスタート。しかし、一回の手術で、手術搬入と術後引き取りに二往復(片道1時間半)。受け入れは一回に最大5頭まで、という制限のある中、たくさんの猫がいる地点では猫の数が落ち着くまでに2年以上、搬入と引き取りで20往復した地域もあります。手術は無料ですが、交通費は自己負担。費やした時間は完全ボランティアです。 それでも、地域の猫問題を何とかしなければと取り組んできました。

そんな中“私たちの岐阜に!外猫手術専門の病院ができるらしいよ” “現地まで手術車両で来てくれて、手術してもらえるらしいよ” という情報を美濃地域の連携ボランティアさんから聞きました。
高橋先生と連絡を取ると、先生も「岐阜北部の飛騨地域は気になっていた」というお答えをいただき、2020年10月より高山にも、にじのはしスペイクリニックがニコワゴンで来てくださるようになりました。
その後、高山診療所(モバイルスペイクリニック)を定期開設し、月に一度の一斉手術日を設定しています。
診療所ができたことで、どうぶつ基金が発行する「さくら猫手術チケット」を使用することができるようになりました。

高山で初めてのモバイルスペイ@2020年10月

月に一度の手術日を作る時、“そんなに希望が集まるだろうか?”と、最初は少し不安でした。 しかし、“とにかく、できるだけ早く目の前にいる外猫の手術をしたい”という希望は多かったのです。
ボランティア団体に限らず、これまで住んでいる地域にいる外猫の手術を自費で行ってきたという方がたくさんいました。その方たちからは本当に喜ばれました。“これまで1頭2頭とできる範囲、費用を準備できる範囲でやってきた。これからはもっと気楽にできる。”と。
“増えるのは困るが手術の費用はとても出せない。” そうやって時間が経つうちに毎年繁殖を繰り返し、どうにもならない数になってしまった…。という場所では、“もうこれで増えなくなって安心した”という声。

行政や福祉関連機関との連携も以前より取りやすくなりました。行政からの相談を受けて、高齢者や生活困窮者、多頭エサやり地点の猫の手術を実施できるようになりました。
一斉手術を始めて2年半が経ち、高山市の相談はだいぶ落ち着いてきました。現在は、以前まとめて手術を行った場所に、新しく猫が現れたら継続して手術をするという形につながっています。
代わって増えてきたのが高山市の近隣市町村からの相談です。高山で外猫の手術ができるということを知って、“手術をしたい外猫がいるのだが、こちらも来てもらえるか?”という相談が入り、最近は、大掛かりな捕獲はほとんど高山市外の地域で行っています。

下記グラフを見ていただくと、以前に比べ、2021年2022年と格段に手術数が増えたことがわかります。

連携して良かったこと

・ボランティア活動者が猫が増えている場所を知った時に、躊躇なく不妊手術を勧めることができるようになったこと。“もう増えないようにして、問題を無くしていきましょう。一緒に頑張りましょう” と地域の方に言えるようになったことは、私たち動物愛護ボランティアにとって大きな喜びです。
・以前からここにいる猫が気になっていた。急に敷地に猫が来るようになった。という場合、長く待たずに手術が安価にできるようになりました。
・繁殖が続いている場所で、一度にもれなく捕獲して短期間で手術を終わらせることができるようになりました。
・多頭飼育現場にニコワゴンで来ていただき、28頭・25頭を捕獲しながら手術を進めることができました。
・外猫の不妊手術活動は、現在もまだボランティア任せな部分が多いですが、本来は地域の問題解決のために行政が積極的に関与し進めるべきです。そのような姿を目指すためにも、手術をやり続けることが大切で、数をこなしてきたことで、行政へのアプローチの際にどれだけ必要とされているかについて伝えやすくなりました。

高山市長視察訪問@2023年4月

メッセージ

私たちと同じように、地域の猫問題に取り組んでおられるボランティア活動家の皆さん!
自分が活動している地元で、定期的に外猫手術ができるようになったらどんなにいいだろう という思いはみんな同じです。
私たちは、にじのはし高山診療所(モバイルスペイクリニック)の開設で、たくさんの「やりたい」を実現し、地域が変わりました。
みなさんの地域もきっと変えることができます! 「手軽に、安価に、大量に」手術ができるモバイルスペイネットワークが全国に広がりますように!

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